こんにちは。つるけらです。(@tsurubodoge)
今回はボードゲームを構成するあらゆるメカニクスがまとめられた『ゲームメカニクス大全 ボードゲームに学ぶ「おもしろさ」の仕掛け』を紹介します。
ボードゲーム制作を目指しているなら必ず読んでおきたい一冊。
わたし自身は1プレイヤーとしてボドゲを楽しんでいるだけですが、興味深い内容が満載で楽しめました。
ただかなり分厚く濃い内容から購入を迷っている方が多いのが現状。
購入の参考になれば幸いです。
やっと読み終わった……
『ゲームメカニクス大全』概要
書籍名 | ゲームメカニクス大全 ボードゲームに学ぶ「おもしろさ」の仕掛け |
著者 | 小野卓也 |
出版社 | 翔泳社 |
発売日 | 2020/10/12 |
本体価格 | \4200- |
本書はジェフリー・エンゲルステーン氏とアイザック・シェルブ氏によって制作された『Building Blocks of Tabletop Game Design』が小野卓也氏によって日本語訳されたものです。
ボードゲームのありとあらゆるメカニクスが細分化され、詳しく解説されています。
2020年に初版が発行され、その後2023年に第二版が発行されました。
『ゲームメカニクス大全』書評
『ゲームメカニクス大全』の書評です。
わたしは初版を読みました。
ゲーム制作で知っておきたい事ばかり
本書はボードゲーム制作者なら必ず知っておきたい内容が満載です。
ゲームのメカニクスについて、基本構造はもちろんジャンルについても詳しく解説されていて非常に参考になります。
Chapter1〜5はほぼ全てのボードゲームに通ずる基本構造について書かれているため、ぜひ網羅しておきたいところ。
対戦か協力か、どんなアクションをするのか、どうすれば終了するのかなど。
Chapter6以降はゲームに特徴をつける内容です。
例えば各ジャンルの解説。Chaprer8のオークションでは何と16項目まで細分化されています。
いわばChapter1〜5は骨組み、Chapter6以降は肉付けですね。
(面白いかはともかく)この通りにゲーム制作を進めると、ある程度の形にはなりそうです。
読みやすい内容ではない
本書は決して読みやすい内容ではありません。理解が難しい箇所がいくつもあるかと。
各メカニズムの解説部分では度々ボードゲーム名が例として挙げられるのですが、それがどんなゲームなのかの説明はありません(もちろん画像もなし)
つまり読み手がボードゲームの知識を持っている前提で書かれているのです。
実際わたしも読んでいて名前すら知らないゲームがいくつもあり苦労しました。
いかに多くのボードゲームをプレイしているかで読みやすさが変わるでしょう。
あと翻訳文特有の言い回しには少々慣れが必要。
プレイヤーも読む価値あり
前述の通り、本書は決して読みやすいものではありません。
そもそも辞書としての面が強く、読み物として構成されていないのです。
ここまで聞くと「クリエイター向けかな?」と印象になりますが、実際はプレイヤーでも読む価値はあるのではと感じました。
後方にある「参考ゲーム一覧」は、掲載されているボードゲームがどのようなメカニクスで構成されているか知ることができます。
例えばわたしが好きな『ドミニオン』なら
- デッキビルド
- 遅延購入
- 確率管理
- バリアブル・セットアップ
- リソースの枯渇
以上で構成されていると分かります。実際わたしはこれらを内包したゲームが好きです。
知っていれば好みのボードゲームを見つけるヒントになるでしょう。
また各メカニクスの解説では、それを最初に採用されたボードゲームが書かれており原典を知る良い機会になりました。
以上からプレイヤー目線でも興味深い内容が書かれており読む価値は大いにあります。
わたし自身単なる1プレイヤーですが、読み物として楽しむことが出来ましたし。
まとめ
- ゲーム制作で知っておきたい事ばかり
- 読みやすい内容ではない
- プレイヤーも読み価値あり
以上『ゲームメカニクス大全 ボードゲームに学ぶ「おもしろさ」の仕掛け』を紹介しました。
ボードゲーム制作に興味があるなら必ず持っておきたい一冊です。
ちなみに辞書として使うなら紙媒体での購入がオススメ。
本の性質上ページを行ったり来たりするため紙媒体が圧倒的に読みやすいです。
わたしのように読み物として楽しむならKindle版でもOK。
購入の際はお気を付けください。
それではノシ