こんにちは。つるけらです。(@tsurubodoge)
今回はデッキ構築ゲームの定番『ドミニオン』の拡張第二弾『ドミニオン 海辺』を紹介します。
効果が持続する「持続カード」が加わり戦略の幅を広げる良拡張。
どの拡張を買うか迷っているならまずオススメできます。
持続カードをどう扱うか
『海辺』ゲーム情報
タイトル | ドミニオン:海辺 |
デザイナー | ドナルド・ヴァッカリーノ |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 約30分 |
対象年齢 | 14歳以上 |
販売元 | ホビージャパン |
『海辺』拡張内容
『海辺』の追加要素として
- 王国カードの追加
- 持続カード
があります。
王国カードは新たに26種類が追加。
内、今回の目玉となる「持続カード」は8種類。
アタックカードは5種類と少なめですが、一部強力なものがあるのが印象的。
新たなルール『持続カード』
『海辺』の目玉要素なのが「持続カード」です。
文字通り使用するとカードの効果が次ターンまで持続します。
『ドミニオン』では基本的に使用したカードはターンの終わりに捨て札に行くのですが、持続アクションは場に留まり続けます。
分かりやすいものでいえば
- 船着場
- 商船
の2つです。
船着場
5コスト アクション-持続 現在と、次のターン開始時に:+2カードを引く +1購入
使用したターンに得られる効果は
- 2枚ドロー
- 購入権の増加
と、5コストとしては控えめですが持続することで強力な効果になります。
分かりやすく説明すると、次のターンを手札7枚、購入権+1の状態で始められるのです。
手札が多ければその分有利になり、購入権が増えるおかげでお金を無駄にすることがありません。
毎ターン使うことができれば非常に強力。
商船
5コスト アクション-持続 現在と、あなたと次ターンの開始時に+2金
こちらも使用したターンが2金が得られるのみ。
ただ次ターンも2金得られるのため合計4金得られることになります。
3金分の価値がある「金貨」が6コストなのを考えるとこの強さが分かるはず。
このように持続カードは、持続する分効果自体は抑え目な印象です。
いかにして毎ターン使うかが重要。
3枚のマット
追加されたカードの中には、専用のマットを使うカードがあります。
個性的な効果なのでそれぞれ紹介。
ちなみにタイル同士イラストが繋がります。
原住民の村
2コスト アクション +2アクション 次のうち1つを選ぶ:「あなたの山札の一番上のカードを、あなたの原住民の村マット上に、裏向きにして脇に置く。」;「あなたのマットの上にあるカードすべてを手札に加える。」 あなたは自分のマット上にあるカードをいつでも見ることができ、そのカードはゲーム終了時にあなたの山札に戻す。
カードをマットの上に置き、好きなタイミングで手札に戻せます。
マットに置くカードは選べないので、しっかりと自分の山札を把握する必要があります。
扱いが難しいカードですが使い方によっては強力なコンボを決められるため、上級者向けのカードです。
もちろんマットの上に置いたままにして、疑似的な圧縮に使うのもあり。
島
4コスト アクション-勝利点 このカードと、あなたの手札にあるもう1枚のカードを脇に置く。ゲーム終了時に、このカードの効果で脇に置いた2枚を、あなたの山札へ戻す。 ---------- 2勝利点
勝利点カードなどの必要だけどゲーム中は不要なカードを除外できます。
ゲーム終盤に「手札が勝利点だらけで何もできない!」ってことを防ぎます。
「島」自体にも勝利点があるため取り合い必至。
海賊船
4コスト アクション-アタック 次のうち1つを選ぶ:「他のプレイヤーは全員、自分の山札の上から2枚のカードを公開し、その中の財宝カード1枚をあなたが選び廃棄し、残りを捨て札にする。だれかが財宝カードを廃棄した場合、あなたはコイントークン1枚を得る。」;「このゲームであなたが海賊船で得たコイントークン1枚につき+1金」
専用マットの他、コイントークンも使用します。
他プレイヤーの財宝カードを廃棄し、廃棄した分自分の金量が上がるまさに海賊のようなカード。
プレイ人数が多くなるほど真価を発揮します。
ただ時には銅貨を廃棄して他プレイヤーのデッキ構築の手助けをしてしまうことも……。
使うタイミングをしっかり考える必要があります。
『ドミニオン 海辺』レビュー
『海辺』のレビューです。どの拡張を使うか迷ったらこれにしています。
持続カードで戦略の幅が広がった
今までアクションカードは使用したらそれで終わりでした。
今回の拡張にて持続カードが追加されたことにより、戦略の幅が大きく広がりました。
特にアクションを増やす系の持続アクションはコンボが繋げやすくなり大変便利。
より効果を発揮するためには自分の山札に何のカードが残っているか把握しておく必要があります。
場合によってはあえて使用しない選択もあり。
そういった部分も踏まえて戦略性が上がっています。
拡張要素が難しくなく導入しやすい
『海辺』では持続カードや専用マットなど、今までの『ドミニオン』には無かったものが追加されています。
前拡張『陰謀』は王国カードの追加のみだったため戸惑うこともあるかと。
ただゲーム性がガラッと変わるような追加要素ではないためご安心ください。
むしろ目新しいものへの好奇心が勝ってより楽しめます。
付属コインが高クオリティ
海賊船で用いるコインは中々のクオリティ。
サイズこそ小さめですが金属製でずっしりと重みがあります。
他のゲームでも使えそうな感じですね
このコインのために買うのも全然あり。
一部の強すぎるアタックカード
どの拡張でも強力なアタックカードはありますが、『海辺』で追加された「大使」はぶっちぎりで強いです。
3コスト アクション-アタック あなたの手札1枚を公開する。公開したカードと同じカード最大2枚までを、あなたの手札からサプライへ戻す。その後、他のプレイヤー全員は、それと同じカードを1枚ずつ獲得する。
分かりやすく言えば不要なカードの押し付け。
『ドミニオン』の基本的な戦略で圧縮と妨害がありますが、「大使」だけでそれをおこなえます。
何よりこの効果で3コストなのが強すぎ。
序盤からカードの押し付け合いが始まり、まともにデッキ構築ができなくなります。
「呪い」があった日にはもう泥仕合のなんの……。
このように一部の理不尽なアタックカードは好みが分かれるかと。
お気に入りカード3選
『海辺』で追加された王国カードの中から特にお気に入りのカードを3枚を紹介します。
中には戦略の軸になるようなカードもあり。
灯台
2コスト アクション-持続 +1アクション 現在と、あなたの次のターンの開始時に、+1金 --------------------------------------- このカードが場に出ているかぎり、他のプレイヤーがアタックカードを使用しても、あなたはそのカードの影響を受けない。
基本的な効果は2ターンにかけて1金を出すカードですが、注目すべきは下段の効果。
このカードが出ている間はアタックカードから自分を守ることができます。
『ドミニオン』には様々なアタックカードがありますが、それら全ては「灯台」で解決。
集めやすいコストのため、アタックが飛び交いそうなゲームではとりあえず買ってます。
策士
5コスト アクション-持続 あなたの手札すべてを捨て札にする。この方法で1枚以上のカードを捨て札にした場合、次のターンの開始時に、+5カードを引く、+1カードを購入、+1アクション
分かりやすく言うと現在のターンを捨てることで、次のターンを手札10枚、2アクション、2カード購入で始められます。
『ドミニオン』において勝利に必要な「属州」は8コストかかるため1ターンで8金を出す必要があります。
2ターンにかけて8金があっても属州は変えないため金量を偏らせる必要があるということ。
「策士」を使うことで金量を意図的に偏らせることができるのです。
他のアクションカードと組み合わせて強力なコンボを成立させたりなど、無限の可能性を感じるカード。
宝の地図
4コスト アクション このカードと、あなたの手札にあるもう1枚の宝の地図カードを廃棄する。あなたが宝の地図2枚を廃棄した場合、金貨カード4枚を獲得し、自分の山札の上に置く。
ロマンカード。
特定の条件を満たせば金貨4枚が獲得できるという、まさしく宝の地図。
しかも獲得した金貨はデッキの上にいくため次のターンは12金が確定します。
もちろんそんな簡単にいく訳もなく、「宝の地図」2枚を手札に揃えなくてはいけません。
これが想像以上に難しくなかなか揃わない……。
揃いやすくするために何枚も購入したいところですが、必要枚数は2枚のためこの辺のバランスが難しい。
ただ「宝の地図」があればどうしても狙いたくなる、個人的に大好きなカードです。
『ドミニオン』をプレイする前に
『ドミニオン』は何度もシャッフルをくり返すゲームです。
長く遊ぶためにも事前にスリーブに入れておきましょう。
サイズはホビーベース社のユーロサイズ・ハード CAC-SL36がピッタリ。
6個あれば足りますが予備用で余分に買っておくのがオススメ。
まとめ
- 持続アクションで戦略の幅が広がった
- 難しくない追加要素
- 一部強力なアタックカードあり
以上が『ドミニオン 海辺』でした。
持続カードはホントに革命的ですね。通常のアクションカードでは出来ないコンボが成立させられます。
複雑なルール追加等がないため最初に買う拡張にピッタリです。
当たり前ですが追加カードのほとんどが海関連のカードなんですね。
こう見ると『ドミニオン』ってきちんとテーマに沿っているんだなぁと。
テーマ性を考えながらプレイするのも楽しそうです。
それではノシ